近年の有馬記念は馬場が荒れて時計、上がりとも要するコンディションでの開催が多い。
更に、先行したいタイプが外枠に入る並びになるケースも続いていて差しや追い込みの決着がトレンドになっている。
実際、過去に逃げて馬券になったケースを見ると直近でも2017年のキタサンブラックまで遡る。
ただ、今年の馬場は違った傾向になると思う。
近年は開催中に降雨があったが今年の中山開催はここまでほとんど雨が降っていない。
先週の芝のレースを見てもまだ内も残っていたし時計も速め。
外からの追い込みが決まったケースもあったのでトラックバイアスも過度に気にする必要はないだろう。
近年では最も馬場の傷みが少ない状況での有馬記念となりそう。
枠の並びを見ても今回は逃げたい馬が外枠に入ったワケでもないので、昨年や一昨年に比べればある程度ペースは落ち着くだろう。
④タイトルホルダー。
有馬記念は3年連続の出走。3度めの正直か、今回やっと希望通りの枠を引けた。
強力な同型だったパンサラッサはもういないし、外枠を引いた有力馬に乗っている外国人ジョッキー達が位置を取るためにスタートから少々強引にでも出してくるだろうがタイトルホルダーのハナを叩くところまでは来ないだろう。
前走で大逃げを打ったアイアンバローズは少々厄介でずっと絡まれる可能性があるが、3600mの前走と2500mでしかもG1の今回で同じ競馬をするのは簡単ではない。ある程度兼ね合うのではないか。
いずれにせよ、過去2年と比べれば条件は大きく好転する。
枠に恵まれなかったり凱旋門賞惨敗後の挑戦だったりで難しかっただけで、休み明けで使われた日経賞を連覇しているように本来中山2500mは得意とするコース。
今年こそ自分の競馬ができる。
⑩ジャスティンパレス。
今年に入って本格化し、第一線で安定した成績を残している。
イクイノックスとスルーセブンシーズ以外には先着されていないのだから上位評価は当然。
ディープインパクト産駒の4歳以上牡馬は有馬記念で全く振るわないが、ジャスティンパレスは過去に惨敗した馬とはタイプが違う。
有馬記念は天皇賞春などの長距離G1で結果を出している馬が強いレースでもあるのでこの馬に関してはディープインパクト産駒の相性の悪さは心配いらないだろう。
枠順抽選会では5枠10番に決まった瞬間に横山武史Jは「ヨシっ!」といいリアクション。
真ん中あたりの枠がよかったとのことで、陣営の希望も叶った。
インタビューにもあったように、前走天皇賞秋で出遅れているので後入れの偶数番を引けたのもよかった。
スタートが決まれば好位からでも競馬ができる馬。どんな流れにもある程度対応できるだろう。
大崩れは考えにくい。
⑮スルーセブンシーズ。
最初はこの馬を軸にしようと思っていた。
しかし有馬記念はフルゲートの7枠と8枠はやはり不利で、枠順抽選会での池添さんの反応を見ると買いづらくなってしまう。
それでもイクイノックスがここまでの馬になった以上、宝塚記念2着の価値は当時より上がっている。
今年イクイノックスに最も迫った馬という事実は相当に重いもので、しかも直線で捌きに手間取る場面があっての結果なのでスムーズならもっと際どい勝負になっていたのは間違いない。
その後の凱旋門賞でも窮屈な競馬になりながら馬群の中からしぶとく伸びて4着。
例年に比べれば天候に恵まれロンシャンにしては速めの時計が出る馬場コンディションに助けられたというのはあるだろうが、それでも近年の日本馬が惨敗続きの現状を鑑みれば立派なもの。
短期間で相当力をつけている。中山コースも大得意で枠以外は買い要素しかない。
枠順抽選会後には池添さんが「枠の並びはそんなに悪くないと思う。」とのコメント。
結果的に外国人に囲まれる並びになったが、タスティエーラもプラダリアもスターズオンアースも距離ロスを押さえるため少々強引にでも内に切れ込みながら位置を取りにいく可能性がある。
一方でスルーセブンシーズはおそらく控える競馬。
ハナを切ったタイトルホルダーにアイアンバローズが絡みに行って、更に自分の近くの外国人ジョッキー達も先団に取りついていくような形になればレース運びがしやすくなるとシミュレーションしているのかもしれない。
それでも外枠でいったん後方に下げて大外から捲って勝つなどというのはオルフェーヴルか全盛期のゴールドシップくらいしかできない芸当だが、この馬がそれに近い領域に達している可能性だってあると思っている。
8枠はかなりのネガティブ要素だが見限れない。
⑫ウインマリリン。
狭いスペースでも怯まない根性があるので中山向きの馬。
ここに来てようやく初めて有馬記念に使ってきた。
昨年暮れに香港ヴァーズでG1初制覇し、その後も海外で安定して走れている。
今は以前のような先行する形より差す競馬の方が合っているようで、実際そちらを選択した時の方がいい結果がでているので松岡Jより外国人ジョッキーに乗り替わった方がそういうレースを選択しそうな感じはする。
ただ、極端な衰えは感じないとはいえもう6歳牝馬。
中山の鬼とはいえ大していい枠も当たらず。
乗り替わったモリスにしてもまだ日本にきて日が浅くいい馬にほとんど乗っていないので未知数ではあるが、凱旋門賞勝ち以外はパッとしない成績であり過度な期待は禁物。
正直厳しいだろう。オッズにもそれが現れているがそれでも買おうと思うのは、ウインマリリンが有馬記念に出て来たら必ず狙おうと思い続けて気づけば3年が経過したからである。
ここで切ってもし馬券に絡みでもしたら死ぬまで後悔しそうなので、この馬の中山適性に一縷の望みを託したい。
買いたいと思うのは以上の4頭しかいないのだがもう少し。
⑤ドウデュース。
やっと武豊Jに手が戻り、本領発揮と行きたいところだが関東遠征を繰り返しながらの秋3戦目でベストではない小回りコースと課題は多い。
弥生賞2着、皐月賞で3着の実績があり阪神内回りや小倉でも勝っているのでこなせはするが本質的には広いコース向きだろう。
枠はいいところを引けたのでそこに期待か。
⑯スターズオンアース。
枠順抽選会の顛末のせいでレース前からある意味主役になってしまっているww
馬番16番は過去10年以上振り返っても1度も3着すらないという現状では絶望視されるのも仕方なし。
強引にでも先行するか無理せず後方に控えるかの極端な選択肢になりそうだが、ルメールさんならおそらく前者の方が近い。
イメージとしてはプラダリアとタスティエーラを見ながら一緒に上がっていってその直後のポジションを取って内に潜り込む形か。
昨年の牝馬2冠馬でその後も一線級のレースばかり使われて1度も馬券圏内を外していない安定感のある馬にルメールさんが乗っているのに枠順だけで人気を下げるなら積極的に買い、という考えも全然アリと思う。
自分は買えても押さえまでと思っている。
3歳牡馬クラシック勢の2頭、①ソールオリエンスと⑬タスティエーラだがそもそも今年の3歳牡馬のレベルに疑問を持っている。
展開の違いなどがあるとはいえ、今年のダービーは前週のオークスよりかなり時計が遅いしスローの瞬発力勝負になった割には上がりの数字も今ひとつ。
リバティアイランドは別格としても、ダービーの勝ち時計はオークスの2着以下の馬にも遠く及ばない。
当然、まだ一線級の古馬と戦っていないので何とも言えないがかなり物足りなさを感じている。
有馬記念は菊花賞組の成績がよく、当年のクラシック上位の実績があれば更に好走率は上がる。
その点でソールオリエンスとタスティエーラはしっかりと条件を満たしているのでその点をどう評価するかというところ。
23日土曜日の中山メインレースのグレートフルステークス(3勝クラス)が有馬記念と同じ芝2500m。
当然、人気になっているがここでのリビアングラスの結果とレース内容がある程度の判断材料になるのではないか。
いっそ惨敗でもしてくれた方が予想が楽になるのに…とかよくないことを考えてしまう(苦笑)
ソールオリエンスとタスティエーラに関しては、自分は今のところそこまで評価していない。
それぞれの鞍上の有馬記念の成績も今ひとつ。馬券は他の古馬から入りたい。
「有馬記念はフルゲートの7枠と8枠がはっきり不利」だとか「菊花賞組が好成績」だとか「短期免許外国人騎手が好相性」だとかのデータがあるがそれを予想に採用した時はそのデータが当てはまらず、軽視して別のファクター重視で勝負した場合はそれらのデータが当てはまってしまい…ということを繰り返し、毎年ハズし続けている…。
7枠と8枠を脳死でバッサリ切ったら2018年に16番シュヴァルグランが3着だったり2020年に7枠2頭が2、3着だったり。
昨年は菊花賞組で短期免許外国人が乗っていたジャスティンパレスを買えばそれは来ないでもう1頭の菊花賞組ボルドグフーシュが2着だったり。
つくづく、有馬記念はセンスがないとしか言いようがない。
このブログを目にした方におかれましては、ソールオリエンスとタスティエーラとドウデュースを中心に買えば当たるかもしれません。
3連複フォーメーション4→10,15→相手5頭程度とイメージ。
あとは、ウインマリリンからのワイド流しなどを買って楽しめればと思っている。
勝負気配は…今回はもうノーコメントでww