sphalt’s blog

馬券下手なオッサンのブログ。気まぐれで雑記もある…かも?

有馬記念 2020

第65回有馬記念
Aコース最終週なのである程度荒れ馬場になって時計はかかっているが、
今開催は雨が少なかったので内外のトラックバイアスはあまり感じない印象である。

さて、毎度毎度展開予想が難しいが今年はどうか。
直近2年はペースが速くなって差しが決まる決着だったわけだが、これは前に行きたいタイプの馬が外枠というのが要因だったと考えている。

スタートしてすぐコーナーがある中山2500で外枠発走から正面スタンド前までに先手を取るには、
どうしてもスタートから脚を使って他馬より大回りして前につけざるを得ない。当然、勢いをつけて行っているのでその後のペースのコントロールも難しくなる。
かと言って中途半端に抑えるとコーナー6回のコースでずっと外を回らされるリスクがある。

このジレンマを踏まえた結果、腹を括って自分の競馬に徹する決断をしたのが2018年キセキの川田Jと2019年アエロリットの津村Jだった。
この2年の結果は先述の通り、緩みのないペースとなり馬券に絡んだのは全て差し追い込みとなった。

今年は一転、外枠にこれといった逃げ馬はいない。メンバー全体を見ても何がなんでもハナに拘るタイプはバビットくらいか。
短期免許の外国人騎手も不在なので、ほとんどの馬は陣営と騎手が事前に作戦を練ってそれに準じた騎乗をしてくるだろう。
キセキだけは何をするか読めないのが悩ましいが、それでも前2年よりは落ち着いたペースになると想定する。




クロノジェネシス
中山は初めてだが、時計のかかる馬場に強いのでむしろ合うだろう。
前走天皇賞(秋)はスタートで少し挟まれる形になって位置取りを悪くしてしまったし、3着なら悲観する内容ではない。
宝塚記念はメンバーのレベルが微妙だった上に道悪がプラスに働いた面はあるが、それでも2着に6馬身差は圧倒的なパフォーマンス。
大阪杯はラッキーライラックに敗れて2着だったが、スローペースで外差しも利かない馬場状態だったので枠順の差に泣かされた印象。通ったコースを考えれば強い競馬をしている。

馬券圏内を外したのは上がり勝負となった昨年のエリザベス女王杯のみという安定感も光る。
ここは中心視。



バビット。
ゲートが開いてみないとどう出るかわからないキセキ以外はハナに拘るタイプはいないメンバー構成。
逃げたいこの馬にとって、いい枠を引けた。もうお誂え向きすぎて罠かと邪推したくなるくらいww

前走菊花賞はそもそも距離も長かっただろうし展開も馬場状態も厳しかったし京都コースもあまり合わなかった。
当時は馬場の内めが荒れていて各馬とも1週目から内を空けて走っていた。
こうなると、本来は距離ロスなく回れるのが逃げ先行のメリットなのにそれが薄れてしまう。

更に、スタートしてすぐコーナーの京都3000で逃げ馬のキメラヴェリテが8枠に入ったことで玉砕覚悟の逃げに出たので
ハナも切れなかった。
ラスト3F付近から直線入り口あたりまでは先頭だったが、さすがに力尽きて止まってしまった。

前々走のセントライト記念では春のクラシックでそこそこ活躍した馬を完封しているし、この馬にとって舞台が中山になるのは大歓迎。
ハナを切れそうなメンバー構成だし、仮にキセキがジャパンカップ時のように暴走したとしてもそれを行かせて離れた2番手に収まることができれば問題ないだろう。

菊花賞の時はとても買う気になれなかったが、今回は別。
中山のトライアルレースで春のクラシック勢に勝利→菊花賞で人気になって大敗→人気を落として有馬記念に出走、という流れは不気味。

有馬記念と相性のいい菊花賞組だし最内を引いたこともあってジワジワと人気が上がってきているのが少し気にいらないが、
今がバビットの底値だと思うので買い時だろう(笑)



ブラストワンピース。
速い時計や速い上がりを要求されるレースはてんでダメ。
荒れて上がりのかかる馬場が得意なのははっきりしているだけに今年の宝塚記念で全く見せ場なく大敗したのは不可解だった。
レース後の川田Jのコメントでは「馬場状態が全然合わなかった」とのこと。

正直、ファッ!?という感じだった(苦笑)
力のいる馬場は得意なはずだよなぁ…と。宝塚記念当日は昼ごろにゲリラ豪雨があって急激に馬場が悪化したので、
荒れた芝は得意だがたっぷり水分を含んで滑ったりぬかるんだりするような芝は不得手ということでいいのだろうか。

あの宝塚記念を思い出すと手を出しづらいが、それでも今回狙うのはやっぱりこの馬の中山実績。
2回しか走っていないが有馬記念AJCCを勝っている。
  
長距離輸送がなくて、荒れ馬場になりがちで、捲りの上手いこの馬のスタイルにコース形態が合っている。

この辺りが好成績の要因か。
というかもう中山と札幌しか走らないんじゃないかとさえ思う。

基本的には差す競馬が多いのだが、AJCCでは先行して勝っているし昨年の札幌記念では早めに動かして狭いスペースを割ってくる競馬で勝ってもいる。
今回は1枠2番といい枠を引き、隣には逃げると目される馬がいる。
積極的な運びが売りの横山武史Jに乗り替わりでもあるし、ある程度先行してくるのではないかと見ている。

中間に降雨はほとんどなくトラックバイアスもそれほどないがAコース最終週で芝が荒れて時計は要している中山は、これ以上は望めないほどの好条件。
もうこの条件で走れなかったら終わりだと思うほどである。



レンブーケドール。
池添Jが言うように、もう少し内がよかったのは間違いないだろう。この枠はギリギリ許容範囲といったところか。
とにかく勝ち切れない馬で未だ重賞未勝利なのが信じられないくらいだが、良馬場の高速決着にも道悪にも対応できているし脚質も先行と差し両方こなせる自在性があって大崩れはしていない。

レースが上手いので中山は向くはず。
前々走のオールカマーが2着だったが、少頭数のドスローの流れのレースとなり逃げたくはなかっただろうがが仕方なくハナに行ってしまって後続に目標にされたぶんもある。
今回のメンバーなら出たなりの好位で競馬できそう。
勝ち切るには何かもうひと押し必要になるだろうが、安定感と自在性は魅力。



フィエールマン。
過去10年の有馬記念の外枠の成績だが、7枠が(1.0.2.17)で8枠が(0.0.1.19)。

8枠の3着1回は2018年のシュヴァルグラン。この時は展開が差しに向いてそれに助けられたのと、騎乗していたボウマンがあれ以上は望めないくらい完璧に上手く乗ったのが要因で特殊なケースとする。
7枠は1着1回と3着2回なら悪くないように見えなくもないが、これは2012年と2013年と2014年にゴールドシップ1頭で記録した成績。要するにゴールドシップ以外は着外なのでこれも特殊なケースとする。

フルゲート、もしくはそれに近い頭数での7枠と8枠はやはり大きく不利。
毎年メンバーが違うしそもそも実力的に厳しい馬がたまたま外枠なだけじゃないの?と思うかもしれないがそうでもない。

2018年キセキ 7枠14番5着。2017年スワーヴリチャード 7枠14番4着。2016年と2015年マリアライト 2年連続8枠16番で10着と4着。2014年ジャスタウェイ 8枠15番4着 エピファネイア 7枠13番5着。
近年でもG1勝ちのある有力馬がこれだけ苦しめられている。4~5着に負けているケースも多く枠の差に泣かされたのは間違いない。

特にペースが落ち着けば更に枠の差による有利不利は大きい。
2017年にキタサンブラックが勝利した時などがいい例で、キタサンがレースを作っているので当然緩めの流れ。
2着3着4着は接戦だったのだが、2枠3番のクイーンズリングが2着で5枠10番のシュヴァルグランが3着で7枠14番のスワーヴリチャードが4着。
仮にこの3頭が東京2400とかで戦ったら、誰もクイーンズリングが最先着するとは思わないだろう。
スローの中山2500でこの枠の並びだったからこその結果。

しつこく繰り返して恐縮だが、過去に一部の例外はあったものの多頭数の7枠と8枠はどう見ても不利。これに関してはたぶん毎年同じこと書くと思う(笑)
この馬が例外になる資格があると思うかというと答えはNO。
ルメール買わないなんて馬鹿だの養分だのと思われるかもしれないが、もし買うにしてもせいぜいちょっと押さえる程度という評価しかできない。



ラッキーライラック
差す競馬に変えてからもう一段階強くなった印象があるが、もともとは先行するレースもしていたので
この枠の並びならある程度出していくかもしれない。
前走エリザベス女王杯だはまくるような競馬をしているし、脚質にある程度融通が利くなは頼もしい。

しかし、今の中山の荒れた馬場が合うとはどうしても思えないので軸にはしづらく押さえまでの評価。



ワールドプレミア。
本質的には広いコース向きだと思うので中山はベストではないが、11ヶ月ぶりの前走ジャパンカップを叩かれて順当に良化は見込める。
昨年の有馬記念で3着だが、展開に恵まれた面が大きい。
今年はそこまでハイペースにはならない見込みなので当時のように最後方からでは厳しい。

乗り方に工夫が必要になってくる。
昨年の菊花賞の時のような運びが理想だが、あれは広い京都だからできた競馬とも言える。
前走や前々走のような競馬では出番なしの可能性もあるので改めて小回りの克服がポイントになりそう。



オーソリティ
父と母父だけで有馬記念4勝という豪華な血統の馬。

アルゼンチン共和国杯勝ちからの参戦になるが、例年よりハイレベルだったように思う。
レース当時は馬場の内めが荒れていて、ルメールが上手くエスコートしたのも勝因の1つではある。
だが2500mのレースにしては速いペースになり前に行った馬は総崩れの中、3番手から早め先頭で押し切ったのだからこの馬の強さも光る内容だった。
実際、他の上位馬は外からの差し追い込みが占めており展開に恵まれたとは言い難い。

その前走は骨折からの休み明けだったし底を見せていない点が魅力。
枠が残念だったので少し割引だが警戒は必要。




クロノジェネシスと1枠2頭を馬券のメインにして組み立てていきたい。
あとは他の有力馬の取捨に悩む夜になるだろう。

ちなみに自分は有馬記念を15年連続で外しているので逆神として参考にしてみて下さい。
いつか当たるその日までは、これもたぶん毎年書くことになると思う(苦笑)