第26回NHKマイルカップ。
この時期の東京芝コースといえば内有利、というか内しか伸びない超高速馬場という
イメージ。
しかし今はそこまで極端なトラックバイアスはなく、時計も適度に速いといった程度で
フラットな馬場状態だと思う。
昨年のような極端に内だけが有利な馬場とは違うし、一昨年のように前日にゲリラ豪雨と雹に見舞われて外差し偏重となった馬場とも違う印象。
次に展開だが、おそらく内の偶数番を引いたバスラットレオンが逃げる形になる。
ホウオウアマゾンとピクシーナイトは外枠を引いたので無理に競りかけはしないだろうが、先行したいタイプなので積極的に運んでくるだろう。
ルークズネストの出方は読めないが、この枠ならある程度先行体勢をとってくると見る。
人気を背負うグレナディアガーズはこれら先団の動きを見る位置につけ、早めに捕らえにいく競馬になるだろう。
ペースは平均よりやや速く流れそうなので好位~中団あたりから終いに決め手を発揮できる馬を狙いたい。
…というワケで桜花賞でも狙ったソングラインをもう1度。
桜花賞の時にも述べたが、紅梅ステークスの勝ちぶりからかなりの能力を感じた馬。
前走桜花賞は3角手前で制御不能になったメイケイエールに内から弾かれる不利。
4角手前から手応えが怪しくなり、あとはズルズル下がる一方で大敗した。
レース後は歩様に異常が見られたとのコメントもあったが大事には至らず何よりである。
コントロールが利かず暴走した馬にタックルを食らって戦意喪失した形で、あの1戦だけでは見限れない。
そもそも桜花賞時に「高い能力がありそう」と感じて買ったのに、力負けかどうかはっきりしない不完全燃焼のレースを1回しただけでここで軽視するのは論理が破綻していると思う。
「ただ単に意地で追いかけてるだけじゃないか」と言われれば否定はできないが(笑)
今回は2勝している左回りに替わって仕切り直し。
真ん中の偶数番を引いたので、中団あたりで不利もなく運べれば前走のようなことはない。
グレナディアガーズ。
モントライゼが大逃げを打つ形になってハイペースとなった朝日杯FSを2歳レコードで勝利。
スピードの持続力が持ち味のこの馬にとっては、道中かかる心配のあるスローペースの瞬発力勝負よりペースが流れる展開の方がいい。更に、中京コースだった前走のように上がりがかかるよりは高速決着の方がいいだろう。
東京の良馬場で、先行したいタイプが結構揃っている今回は競馬がしやすい。
朝日杯FSの時のように、早めに前を捕らえて後続を振り切りにいくプランで臨んでくるだろう。
アナザーリリック。
近2走(どちらも中山)の内容を見るとどう考えても小回りコースは向いていない。
エンジンのかかりが遅い面があるが能力で結果を出したという印象。
切れる感じはないが毎回確実に長くいい脚を使っており、東京コースはベストの舞台だと思う。
トライアルを勝ち桜花賞に出走できたにも関わらず、あえてここ1本に絞ってきた臨戦過程にも本気度の高さを感じる。
まだ速い時計や速い上がりに対応できるかどうか未知数な部分があり過信はできないが
楽しみな存在である。
展開的にも、スローペースの瞬発力勝負よりは流れた方がいいタイプだろう。
シュネルマイスター。
弥生賞の2着馬。その時の勝ち馬のタイトルホルダーが皐月賞2着となったことでこの馬の評価も上がっている。この馬にとってはやや長い2000mでも好走し、能力は感じさせる。
とは言えまだ小回りコースでしか走ったことがなく、速い時計や速い上がりの経験もないので不安要素も大きい。
前々走のひいらぎ賞が完勝だったので距離は1600がベストだろうし、レース運びの上手いタイプなのでこの枠もむしろよさそう。
ソツなく立ち回ることはできそうで、あとは脚が持続すればというところ。
タイムトゥヘヴン。
デビューから2000m前後の距離を使われていたが、前走のNZTで初のマイルに対応してみせた。
そのNZTは勝ち馬バスラットレオンの強さが目立ったレースだったが、マイル戦にしては緩い流れを絡まれることなく単騎で逃げられたのも大きかった。
中山1600はスタートしてすぐカーブということもあり、多頭数の外枠でペースが落ち着いてしまうとかなり不利。
この馬はその条件に当てはまってしまったワケだが、前に馬を置けずに外々を回る形でもしっかり折り合って終いも脚を使えたので中身の濃い競馬だったと思う。
東京コースに替わりペースも緩くはならないであろう今回は、前走よりもかなり条件がよくなる。
2000mだと先行して終いやや甘くなる形が多かったが、1600mで差しの競馬に適性を見い出した。血統面から見てもマイルがよさそう。
と言うかキストゥヘヴンの仔ならもっと早い段階で1600使っとけよ!と素人目に見たらそう言いたくなるが、まあプロが決めたことなので我慢しよう(笑)
バスラットレオン。
前走NZTは逃げて上がり3Fも最速なので後続がお手上げなのも仕方がない。
ただ、中山コースでスローペースで単騎で逃げられたのはかなりの恩恵があったと思う。
今回は東京コースに替わり、単騎でスンナリ逃げられるメンバーでもないので条件は格段に厳しくなる。
もともとはハナに固執するタイプでもないので序盤を上手く乗り切りたいところ。
年明け4戦目になるが、今の上昇度と勢いでどこまでやれるか。
先行馬が揃い、ある程度ペースが速くなると見越しての予想だが3歳戦でもありそううまくいくかどうか…。
今回も勝負気配は「C」あたりが妥当。
NHKマイルカップの前に、新潟10レースの邁進特別でアーヒラから勝負予定なので
そこで資金調達して気楽な立場で迎えたいものだ。
千直の適性は高いが、このところ枠に恵まれていなかったのでようやく外枠を引けたここは前進あるのみ。ルミエールADで4着に入ったこともあり2勝クラスなら実力を信頼できる。
もし近走の結果だけで少し人気を落とすようなら押し目買いあるのみ。
実はこっちの勝負気配は「A」だったりするww