2歳G1は毎年そうなのだが、ここまで1200m~1400mでしか走れていない馬もいて
流れはある程度速くなりやすい。
今年から京都競馬も再開し昨年までのロング開催と違って今の阪神はまだ開催2週目なのでまだ内の先行有利な馬場に見えるのでそこが難しいところだが、それでもこのレースに限っては簡単に先行馬だけで決まらないだろうという見立てで予想を組み立てたい。
近年は2019年の勝ち馬レシステンシアだったり2021年の2着馬ラブリイユアアイズだったりと、1600m以上の距離未経験でも馬券になるケースもあるが基本的には距離未経験は大きく割引とする。
⑥ステレンボッシュ。
かつて、アーモンドアイ引退決定後にルメールさんが少し燃え尽き症候群みたいになって成績が下降した時があったようなのでイクイノックス引退が決まった今回もそうねっているのではないか。クリスマスも近いしもうバカンスモードなのではないか。
他の有力馬が回避した影響でこのステレンボッシュにお鉢が回ってきただけで、ルメールさんの来年の牝馬のクラシックパートナーはチェルヴィニアでほぼ決まりだろうからここはあまり力も入っていないのではないか。
おそらくだが、あまり人気になっていない理由はこんなところではないだろうかと思う。
そうでなければ国枝厩舎×ルメールのタッグで赤松賞勝利から早め栗東滞在のパターンの馬が阪神JFで人気にならない理由が見当たらない。
「あまり強さを感じない」という声もあるようだがそもそもこの馬、まだコントロールの難しい面もあるのかまともにレースができていない。
前走の赤松賞は道中でかなりエキサイトして他馬と接触する場面がありながらも、長く脚を使って勝利。正直、マーカンドではまともに制御できなかったというのもあると思う。
前々走のサフラン賞は勝ち馬とは通ったコースの差が大きかったし、あれで鼻差なら強い内容と言っていい。
新馬戦も1角で外に張ってきたカズアブディーンにまともに煽られてしまい大きく外に弾かれる不利があった。小回りの札幌1800mでの出来事なので致命的な不利になってもおかしくなかったが、能力の差でしっかり勝ち切っている。
距離も右回りも経験済で、小回りより広いコースの方が向くだろう。
過去3走よりはスムーズに運べるはず。軸に最適だと思う。
ルメールさんのメンタルうんぬんの話は、まあそう言われてみれば確かに不安がないわけではないかもしれないがプロなんだから大丈夫だと信じている。
⑯ルシフェル。
1800mの前走でも追走にモタモタして頼りないところがあったので、現状では1600mはちょっと忙しいだろう。
それでも距離延長で「長いか?」という不安を抱える馬よりは「短いか?」という不安のある馬の方が克服できる可能性がある。
どのレースを見ても終いは確かだし、どうせ後方からの想定なら外の偶数番というのもよかったのではないか。
阪神JFは8枠の成績は微妙とは言え、揉まれず運びやすい外枠自体は不利にならないレース。
短い距離で勝ち上がってきた馬たちが緩みない流れを形成しそうなのでこの馬が台頭できるチャンスは充分ある。
正直、今年のオークスで穴を開けたドゥーラみたいになってくれないかという期待もあるのでここは惨敗してくれた方が…とか思ったりもするのだがメンバーと枠の並びも考慮してもうここから狙っていきたい。
仮にここでダメだったとしても来年のオークスまで追いかけたいと思う馬である。
③キャットファイト。
前走、前々走と勝ち時計も上がりもなかなか優秀。
センスが高そうでスッと好位につけられるのが魅力。レース運びがしやすそうな枠も引けた。
ちょうどレシステンシアに近いイメージか。
新馬戦が6着でその時の上位馬が1着ボンドガール、2着チェルヴィニア、3着コラソンビートということで力関係的には少し不利に映るが、当時の1、2着馬が不在なら何とかならないか。
⑭サフィラ。
またこのきょうだいから素質馬が輩出された。
既に阪神外回りで強い競馬をしているのが魅力だし、前走もチェルヴィニアの2着なら上々。決め手は確か。
あとは、流れが向くかどうかという点と1戦ごとに体を減らしているので馬体の維持がポイントになりそう。
②クイックバイオ。
前走ファンタジーステークスは大きく出遅れて、スタートした時点で終わってしまっていた。
2走前と3走前はスムーズな競馬で勝ち上がっており、まだ奥がありそう。
今回、まだ日本で実績のない未知数の外国人が乗っている。
ムルザバエフやマーフィーが来た時も最初は眉唾ものだったし、Lモリスが何者になるかはまだわからないが先物買いしてみるのも面白いかもしれない。
過度な期待はできないが、鞍上込みで穴で一考。
⑪スウィープフィート。
スワーブリチャードのファーストクロップで父方祖父にハーツクライ、母方祖父にディ―プスカイ、母方祖母にスイープトウショウと血統表の顔ぶれはなかなか豪華な馬。
まだひ弱に映る面もあるが、前走白菊賞は京都内回り1600mで少頭数の前残りの決着のレースをただ1頭後方から追い込んで2着。
内が荒れて外差しが比較的決まりやすいコンディションだったし、他の芝のレースも全体的に時計上がりとも速めだったので高く評価できるかどうかは何とも微妙…。
祖母を彷彿させるような末脚にロマンを感じてしまいがちだがここは冷静に考えたいところ。
一応、小回りコースの2歳戦で上がり3F33.1を記録した脚力はある程度警戒しておきたい。
あとは、2連勝中だが毎回出遅れている⑦アスコリピチェーノと、1600mから1400mに距離短縮してからパフォーマンスを上げている⑩コラソンビートの2頭はちょっと危険な人気馬という感じがするので押さえまでにしたい。
レシステンシアが勝利した2019年のような馬場や展開になるとダメそうだが、メインシナリオは⑥ー⑯のワイドを中心に、3連系も絡ませて買っていきたい。
データや戦績をアテにしづらい2歳戦。想像力を頼りに勝負していくしかない。
勝負気配は「C」としときます。