例年通り、夏の新潟の開幕週での施行となるアイビスSD。
新潟芝は5月の開催中はBコース使用。
内ラチ沿いから数メートル外に仮柵を設置したコースとなっている。そのためフルゲート頭数も16頭。
そして夏の開催からはAコース。仮柵が撤去され保護されていた内ラチ沿いの未使用の部分が解禁される。フルゲート頭数も18頭となる。
この差は大きく、開催最終日に施行される韋駄天ステークスやルミエールADと同じイメージで予想しない方がいい。
この点を基礎知識として押さえておきたい。
特に今年の5月開催時は開幕から毎週雨が降っていた。
そのため最終日の韋駄天ステークスもかなり荒れた馬場でのレースとなった上に、人気を背負った外枠の先行馬が思いのほか早く失速したことで外ラチ沿いが渋滞し各馬とも捌くのにやや手間取るという特殊な展開でもあった。
前日の1勝クラスの時計より遅い決着だったのもこのあたりが要因だろう。
そして今週の新潟は5月とはうって変わって今のところ全く降雨なし。
開幕週の割には少し時計を要していた昨年よりも高速化傾向になりそう。
昨年のアイビスSDは韋駄天ステークスの2,3,4着馬が上位を占める結果となったが、今年はそこまでリンクしないと見る。
⑭スティクス。
前走韋駄天ステークスは1番人気で7着。大外枠から先手を取れたが、かなり早くに手応えが怪しくなり外ラチ沿い渋滞の一因を作ってしまった。
少し間隔が空いていた影響もあったかもしれないし結果と戦績から見れば少し太め残りだったのかもしれないが、何より荒れた馬場が向かなかったのではないか。
昨年の当レースが5着。内ラチ沿いに進路を求めた組の中では最先着。
1200mで1分6秒台の勝ち時計があり、昨年のCBC賞では斤量48キロで逃げ切ったテイエムスパーダの2番手を取る速力も見せている。
高速馬場の方が向くのは間違いない。千直の適性も高い。
今回も外枠を引けた。前走から変わり身を期待できる。
⑰シンシティ。
前走韋駄天ステークスが2番人気で11着。この馬もスティクス同様にかなり早い段階で失速してしまい、外ラチ沿い渋滞の要因となってしまった。
昨年の当レースが今回と同じ8枠17番発走から2着。その前走、昨年の韋駄天ステークスが厳しい枠からでも先行し3着。
どちらも走破時計は54秒台。荒れて時計を要する芝より高速馬場の方が合っているのは間違いない。
再び好枠を引き、巻き返せる。
⑱レジェーロ。
昨年の4着馬。2年連続で好枠を引けた。
前走韋駄天ステークスは内枠から厳しい形でも6着まで伸びてきており、千直への適性は高い。
今回はさすがに韋駄天ステークスの時ほどは外に進路を取った先行馬があっさり止まることはないと思うので、捌きやすいはず。
外枠の有力馬を見る形で差し脚を活かす競馬ができれば昨年以上もある。
⑯ファイアダンサー。
これまで千直を3度使われて全て内枠という不運の持ち主。
それでも稲妻ステークス4着に駿風ステークス5着。
前走韋駄天ステークスも最内枠から一気に外ラチ沿いに切れ込んで脚をためる形だったが、なかなか前が開かずまともに追えたのはラスト50mほど。それでも2着に追い込んできた。
他の馬もスムーズさを欠いていたのがラッキーだったという見方もできるレースなので素直に評価していいかは微妙なところだが、千直への適性は高い。
ようやくいい枠を引けたので今回はチャンス。
しかし、馬場の問題もあるとは言えまだ1度も32秒台の脚を使ったことがない。
1200mの戦績を見ても持ち時計は平凡でどちらかと言うと時計を要した方がいいタイプか。
高速馬場や速い上がりへの対応がカギになる。
④ロサロッサーナ。
まだ2勝クラスの身だが全2勝は千直での勝ち鞍。
前々走の1勝クラスも圧倒的だったが、昨年5月の未勝利戦の勝ちぶりはもっと鮮烈。
勝ち時計の54.8は翌日の韋駄天ステークス(2022)と同タイム。斤量51キロとは言え恐れ入る。
戦績にムラがあるので怪物扱いするかどうかはひとまず保留中だが、底知れぬ能力を感じている。
テンのスピードは上のクラスでもすぐ通用しそうだし、この枠でも開幕週なら先団につけられるだろう。思い切って内ラチ沿いを選択する可能性もある。
昨年の閃光特別が4着。スタートで少し立ち遅れた影響もあった。その後の雷光特別で18着だったので昨夏は状態も下降線だったのだろう。
今年は立ち直っているし、あの閃光特別以来もう1度津村さんが乗ってくれるのは何とも心強い。
存分に夢を見たいと思う。
正直、人気どころ以外ではもうこれしか狙う気がしない(笑)
⑮マウンテンムスメ。
昨年のルミエールADはかなり強引な競馬ながら2着と能力は見せた。
今年の韋駄天ステークスは内枠からさすがにルミエールADと同じ轍は踏めないと内ラチ沿いを行く厳しい形ながら9着なら合格点の内容と言える。
ただ、昨年の当レースが行き切れず8着。時計を要する馬場の方が向くタイプなのかもしれない。
高速決着への対応はカギになる。
更に、北海道で2戦してからの連闘という臨戦過程も不安材料。
能力は認めても、今回は克服すべき課題も多い。
トキメキやロードベイリーフやオールアットワンスなど、他にも注意を払った方がよさそうな実績馬がたくさんいて絞りづらいところ。
開幕週ということもあり枠の内外の差もそこまで極端ではないだろう。
難しいレースだと思う。
しかし自分は津村さんと外枠買っとけば当たるんじゃね?とか考えてしまっている。
過去の成功体験に縛られそれに固執して失敗するとかいう醜態を晒すかもしれないが、結局そういう買い方をしてしまいそうであるww
ちょっと冷静にならないと、と思う。勝負気配「C」としときます。