新潟最終日恒例のルミエールオータムダッシュ。
新潟は先週開催時に雨が降り、更に28日金曜深夜から29日土曜明け方にかけても若干の降雨。
開幕週の良馬場だった先々週の16日などは1枠1番の馬が千直で5年ぶりに勝利をあげるということもあったが、稍重だった先週23日や29日土曜の千直のレースでは完全に外有利の決着へとシフトした。
最終週らしく、馬場は荒れてきている。
今回は今年のアイビスサマーダッシュの上位馬が揃って内枠に入ったことで取捨選択が難しくなったが、それでも今の馬場状態ならセオリー通り外枠の馬を軸に考えたい。
ジャズエチュード。
千直初挑戦だった前々走の駿風ステークスで惜しい2着。適性は充分に見せた。
前走稲妻ステークスはうまく乗られているが6着が精一杯だった。枠に恵まれなかったし雨も堪えた感じ。
3勝クラスの身なので51キロで出走できるのは魅力。
ここ2戦とも置かれることなくスムーズに競馬できているし、この枠なら今回もいい位置で流れに乗れそう。連軸向き。
ジュニパーベリー。
前々走の韋駄天ステークスがあまりにも不可解な負け方。外枠スタートから行く馬を行かせて絶好のポジションにつけたかに見えたが、いざ勝負どころからサッパリ伸びず。
前走のアイビスSDも見せ場なく敗れており惨敗が続いている。
しかし前走後休養し、立て直されて状態は上がってきているとは陣営のコメント。
僚馬のユーバーレーベンとマイネルファンロンとの豪華な併せ馬をこなし復調してきたとなればまだ見限れないと思う。
昨年の稲妻ステークスが3勝クラスのレースとはいえ好時計での圧勝。
そして昨年のルミエールADが3着。
進路取りのちょっとしたアヤが勝敗を分けたレースでもあり、スムーズならもっと際どい勝負になったはず。
近走のレースぶりからもう厳しいかと思っていたが、陣営のコメントと枠の並びを見てもう1度信じてみようという気になった。昨年のぶんだけ走れれば。
ビリーバー。
アイビスSD勝ち馬だが、昨年の当レースが1枠2番で6着まで追い上げたし道悪だった今年の北九州短距離Sも見せ場タップリの内容だったことを踏まえると開幕週より最終週の馬場の方が向いていそう。杉原さん継続騎乗も心強い。
それでも、今回は枠に恵まれたとは言い難いのでそのぶんは割引。
千直だと終いは確実に脚を使えるのだが、枠がよくないと進路確保に手間取って5着前後が精一杯というケースも多い。
スムーズに捌いて馬場のいいところを通ってこられるかどうか。
シンシティ。
アイビスSD2着馬。こちらも内枠に入ってしまった。
ただ、今年の韋駄天ステークスで最終週の内枠という厳しい条件ながら先行して外ラチ沿いの進路を取り切って3着に好走しているのでテンの速力は確か。
メンバーも馬場もまた違うので再現性があるかどうかは微妙なところだが、当時と同じように序盤のロスを少なくできるようなら上位もあり得る。
ロードベイリーフ。
前走アイビスSDは3枠5番発走から進路を探しながらの競馬だったがよく伸びて3着。
もっと枠が外なら…と思わせる惜しい内容だった。韋駄天ステークスでも2着にきており千直の適性も確か。
ここでも期待が高かっただけに今回もまた厳しい枠になったのは残念。
アイビスSDの時のようにうまく乗られたとしてどこまで迫れるか、というところ。
タマモメイトウ。
新潟最終週の荒れた馬場での千直で外から追い込む競馬のスペシャリストと言える馬。
このルミエールADはベスト条件だし、どうせ後方からなので枠もこれくらいでもいい。
ただ、脚を引き出せていたのは津村さんの力も大きかったと思う。
ここに来ての乗り替わりはあまりいいとは思えないし、今回は約半年ぶりの実戦でもある。押さえまでか。
せっかく津村さんに乗り替わったデトロイトテソーロは内枠だし、アイビスSD4着の実績がありジャズエチュードに勝ったこともあるトキメキも内枠。
実績馬ライオンボスは外枠だが荒れた馬場だと斤量が響くケースが増えてきていてアテにしづらいし、スワーヴシャルルも好枠で怖さはあるが千直初挑戦でアテにしづらい。
力は認めても強気には推しづらい馬が多いのが現状。
もう実績馬は押さえまでにしておいて困ったら大外2頭と杉原さん中心に買っておけば負けても納得できるかな、などと考えているww
勝負気配「B」としておきます。
先週も今日も新潟千直のレースを当てることができたので、正直ルミエールADのことで頭がいっぱいである(笑)
とは言え、天皇賞秋にも触れておきたい。
先週の東京芝はやや外差し傾向かに見えたが、今週からBコース。
土曜の芝のレースを見ると内も伸びていた。外が伸びないというワケでもない印象なので極端なトラックバイアスはないと見ていいだろう。
まずはジャックドール。
札幌記念が終わった時点で天皇賞秋はこれと思った人は多いはず。自分もその1人。
その前走札幌記念は右回り、時計のかかる馬場、強力な同型と課題は多かったが結果は満点解答だった。
ハナに拘らずとも競馬ができたのは何よりも大きな収穫だったし、極端に内の先行有利な馬場だったと言ってもパンサラッサとウインマリリンを負かしたのはある程度評価していいと思う。
もともと東京や中京の左回りコースで高速馬場で勝ち上がってきた馬。すでに1分57秒台前半の持ち時計もあり、良馬場の東京2000mはベスト条件と言える。
枠も極端な外は回避できたので、ここならパンサラッサとバビットの出方を伺いながらの競馬ができそう。
パンサラッサはテンのスピードがそんなにないので、思ったよりも他が出ていけなければ自身が逃げる手も打てる。
競馬に幅ができて、大崩れは考えづらい。
イクイノックス。
ようやく大外枠から解放された。
皐月賞もダービーも外が伸びる馬場だったので一概に8枠18番=大幅に不利とは言えないのかもしれないが、ダービーの最終コーナー~直線入り口でのドウデュースとの進路取りの差を見るとやはり少し不利なところはあったのかもしれない。
東スポ杯を見た時はダービー当確かと思ったくらいの馬。
ジオグリフは東京1800mの共同通信杯でダノンベルーガに完敗していてコース適性と距離適性がカギになるし、ダノンベルーガも枠や馬場状態などの不利があったにせよ皐月賞とダービーの内容が物足りない。
やはり3歳の中ではイクイノックスを最上位に見たい。
新馬戦は先行しての勝利で2戦目は差し。皐月賞は早めに進出していく競馬でダービーは後方で脚を溜める競馬。
まだ4戦しかしていないが、ソツなくレース運びできるタイプだと思う。
今回はある程度の位置で競馬してくるだろう。
陣営のコメントのトーンがあまり上がってこないのが気になるが、この調教師はだいたいいつも弱気なのでこんなものだろうと割り切ることにする。
シャフリヤール。
共同会見で藤原師がはっきりと「メインターゲットはジャパンカップ」と言っていた。
これは割引材料か。
海外を転戦しての休み明けなのでさすがに万全とはいかないだろうが地力でどこまで、というところ。
アルアインの全弟なので2400mのジャパンカップより2000mのこちらの方がターゲットなのかと思っていたがどうやら違ったようである。
力は認めるが陣営の本気度も含めて評価が難しい。
基本的に堅い決着だと思っているが、それでも穴で押さえるならカラテとユーバーレーベンあたりか。
カラテはもともとマイル中心に使われていた馬。
その路線だとG1の壁に当たっている感じなので、矛先を変えて前走に2000mの新潟記念を使ったが強い勝ちぶりだった。
案外このメンバーの2000m戦でもやれるかもしれない。
マイルで結果を出しているので時計が速くなるぶんには問題ないだろう。
ユーバーレーベンは本命はジャパンカップだと思うが、使われてよくなってきているのでここでも侮れない。外枠が当たってしまったがおそらく後方からの競馬になると思うので、速い流れで前崩れの展開なら出番があるかもしれない。
ただ、レコードが出るような高速決着になると苦しいか。
パンサラッサはテンが遅いがそれでも何がなんでもハナと宣言している以上、ペースは速くなるだろう。
ただ、Bコース初週なのでそれでも極端な差し追い込み決着にはならずあまり後方からでは厳しいと見る。素直にジャックドールとイクイノックスから入る手か。
明日が終われば次の新潟開催は来年の5月。
今年最後の千直を存分に楽しみながら天皇賞秋も楽しみたいと思う。