sphalt’s blog

馬券下手なオッサンのブログ。気まぐれで雑記もある…かも?

秋華賞 2022

 

第27回秋華賞

先週の芝のレースは雨の影響もあって開幕週でも外からの差しが結構決まっていた。

今週は中間の降雨もほとんどなく、当日も雨は免れそう。

土曜日の芝のレースを見ると先週の月曜同様に時計は速い。トラックバイアスについても、先週に比べればそこまで各馬が内を避けて通る感じもなかった。

 

今年の秋華賞は前に行きたいタイプが揃い淀みのないペースで流れそう。

多頭数の内回りのレースで内外フラットな状態なので差し決着になるのかどうかの判断が難しい。この辺りはもう決め打ちしかないか…。

 

 

ナミュール

もう高野師の共同会見の内容が今回のこの馬のすべてを語っている。

小柄なタイプなので、春は馬体の維持に苦労しながらの調整となり難しいところがあった。

このあたりを「数字が日々溶けていく感じ」という言い回しで表現していた。

 

デビュー2連勝のあと臨んだ阪神JFが4着。

外枠から大きく出遅れてしまったのがまず痛恨。

更に、どちらかというと外目が伸びる馬場状態の中で荒れた内目を突く形になってしまったのも痛かった。

よく差を詰めてきており力のあるところは見せたが、この敗戦によりクラシックまでにどこかで勝利して賞金を積み上げなければならなくなってしまった。

 

年明けのチューリップ賞は順当に勝利したが、そもそも前哨戦を勝ちにいかなければならない立場となったことも前述した調整の難しさにつながった感じ。

 

そして桜花賞。レース当日は阪神JF時とはうって変わって内が圧倒的有利な馬場状態。

外を通っての差し追い込みはほとんど利かないレースで大外枠発走から外を回す形になっては出番がなかったのも仕方なし。

阪神JFで減らした馬体を戻せないままでの臨戦でもあり厳しい戦いになってしまった。

 

続くオークスは距離に不安がある中でうまく内を立ち回って距離ロスを抑えて乗られて3着。

しかし当時の東京は桜花賞時の阪神とは違いやや内が荒れて外の方が伸びる馬場。

最後の直線で外目を突いてきた1着スターズオンアースと2着スタニングローズには少し伸び負けてしまった。

 

調整が難しい状況の中、馬場や展開や枠順の巡りあわせの悪さでチグハグなレースが続いてしまっている。

それでいてこの戦績なので能力は高い。二冠馬はこの馬と違って恵まれた面もあるので、まともなら逆転可能。

 

休み明けは2戦2勝で苦にしていないし、調教後発表の馬体重がオークス時からプラス30キロ。

もともと線が細くて苦労していた馬なので順調にきている証左と見ていい。

聞きたいと思っていたことをほぼ全部喋ってくれた高野師の会見での「よろしいです!」の言葉を素直に信じたい。

 

 

スタニングローズ。

別に高野厩舎の信者ではないが、シンプルにナミュールとこの馬と2頭軸でいいんじゃないかと思うくらい評価している。

 

オークス2着なので左回りも問題ないが、右回りの方が(4.0.0.1)と安定感がある。

レース運びが上手いタイプで、中山で強さを見せているので阪神内回りも間違いなく合う。行きたい馬を何頭か行かせて好位で運ぶ形で競馬してくるだろう。

余裕残しの仕上げで前走を勝利し、臨戦過程も順調。

ハイペースのレースを経験していない点くらいしか減点材料が見当たらない。

 

 

ウインエクレール

降級制度がなくなってからというもの、夏に条件戦を勝ち上がっての参戦の馬はアテにしづらくなってきているがそれでも狙いたくなる馬。

 

デビュー2戦目のクイーンカップで出遅れた以外は 安定して好位で競馬できており、阪神内回りのコース形態は合っている。

関西初参戦だが、早めに栗東に入厩し順調に調整されており対策は施されている。

 

2000mも初めてだし一線級と当たるのも初めてで未知の部分も多いが、近年の阪神内回り2000mのG1はディープインパクト産駒の庭と言っていいほどにディープ産駒が好成績。

血統面での相性の良さは魅力。

あとは、この内枠から立ち回りの巧さを生かせれば案外やれても不思議はない。

 

 

スターズオンアース。

桜花賞前までの戦績と相手関係とレース内容を見れば、世代上位ではあるものの抜けた実力を持つ存在ではないと思う。

桜花賞は最後の直線で他の馬と接触しながらでも進路取りを内に拘泥し、ウォーターナビレラをギリギリ交わしての勝利。

外枠の有力馬が伸びない中、鞍上の好判断が光ったレースだった。

 

オークスは大外枠が厳しいかに思われたが、隣のニシノラブウィンクがスタートからハナを主張してくれたこともあって1コーナーまでのポジショニングは割とスムーズだった。

それでも外めを追走する形にはなったが、オークス当日は外の方が伸びる馬場状態だったので結果的に最後の直線でスムーズに馬場のいいところを通れた。

 

いろいろとうまく嚙み合っての2冠だったという印象で、軽度とはいえ骨折による休養明けでもある今回せいぜい押さえまでの評価しかできない。

共同会見では調教師も「健康な馬を休養させての立ち上げとは違うので少しは影響はあると思う」と、慎重に言葉を選びながら返答しているように感じた。

 

桜花賞オークス、もしもどちらか一方で負けていたらここは無理をさせず回避していたのではないかとさえ思う。

 

 

アートハウス。

いったんは先頭に並びかけながら、そこから後続に次々と交わされて最後はニシノラブウィンクを捕らえるのがやっとだったオークスの内容を見ると2400mは長いのだろう。

 

正直、まだそこまで強さは感じないが今回の舞台は圧勝した忘れな草賞と同じなので距離もコースもベストと言える。

前走ローズステークスは前哨戦らしく緩い流れ。

もともとそういうところがあるが、道中でかなり行きたがっていたのを何とか我慢させながらの勝利だった。

 

勝利ジョッキーインタビューを受けていた時の川田さんの、顔じゅう汗だくで息切れした様子を見るとかなり抑えるのに苦労したのがわかる。

その点今回はもっとペースが流れるはずなので、折り合い面の心配はかなり緩和されるのではないか。

 

なら強気に買えるんじゃないかと思うところだがどうしても「前哨戦の中内田&川田コンビ」みたいなイメージが邪魔をする(笑)

なるべく余計な固定観念は取り払うよう心がけたい。

 

 

ライラック

前走紫苑ステークスはまともに出たものの、ゲートが不安定なのは変わらないし今回はデムーロJということである程度出遅れは折り込んでおく必要がある。

 

それでもフェアリーステークスでロスの多い競馬ながらスターズオンアースを負かしているので能力は高いはず。

新馬戦は好スタートから先行して勝利しているのでそういった競馬もできるはずだが、現状では過度な期待はできない。

 

また出遅れから大外をまくって行くような大味な競馬になるかもしれないが、今回は先行馬が揃っているので桜花賞オークスよりは前進があるかもしれない。

あとは馬場がもう少し外差しが決まる傾向にシフトしてほしいところ。

 

 

基本的にはペースが速くなってもある程度いい位置を取れていないと厳しいと見て予想している。

明日の芝のレースを見て外差し傾向が強まっていたらプレサージュリフトやエグランタインあたりを押さえることも視野に入れておくべきか…。

 

各路線のレベル比較も難しい。

10レースの西宮ステークスに秋華賞除外となった桜花賞5着オークス4着のピンハイとフローラステークス2着のパーソナルハイが出走するので、単純比較はできないとは言えこれらの馬のレースぶりを参考材料にしたい。

 

どうにもレース展開がイメージしにくいところがある。勝負気配「D」としときます。