第53回高松宮記念。
今週末も雨の予報。
2020年、2021年、2022年に続き4年連続で道悪での競馬になりそう。
もともと中京はトラックバイアスが出やすいコースでもあるので毎年馬場の読みに苦労させられる。
昨年は結局内有利になる、という判断を下したまではよかったのだがレシステンシアがまさかの超ハイペースで飛ばして行き全く想定外の展開になってハズれてしまった。
何とも難解なレースである。
この時期の中京開催は高松宮記念が施行される最終週にBコースに替わるので良馬場であれば一気に高速化する傾向なのだが、おそらく今年もそうはならないだろう。
2020年と2022年は前日や当日に雨が降った後、レースの時刻にはもう天候が回復している状態だった。
前日は外差し傾向だったのがそこから回復途上の馬場の場合内から乾き始めるため、外はほとんど伸びず内有利な馬場になる。
これが前述した2020年と2022年のケース。
一方、当日からずっと雨が降りレース中も雨が続く場合は比較的馬場の荒れ具合がマシな外の方が伸びやすくなる。これが2021年のケース。
勝ち馬、2着馬ともに外から伸びてきた外枠の馬だった。
一口に重発表と言っても当日の雨の加減でかなり傾向が変わってくるので、見極めが重要になる。
というワケで、自分でもイヤになるくらい豊明市の天気予報と睨み合っているww
今のところはレースの時間帯までずっと雨が続く模様である。
なので2021年のケースを今回のモデルとして考えていくことにする。
まずはトウシンマカオ。
2021年の勝ち馬ダノンスマッシュと同じ7枠14番。
トウシンマカオ自身、近走は外枠に入ることが多くそれがアダになったレースもあるが今回はこの枠の方が競馬がしやすいと見る。
前走シルクロードステークスが4着。
中京芝1200mでBコース初週と、高松宮記念と同じ条件だが当時は天候もよく良馬場。
当然内有利の高速馬場となり、大外枠だったこの馬には厳しい条件だった。
それなりに伸びてはいたがあそこまでが精一杯だろう。
2走前と3走前は阪神の1200mを続けて使われ、2戦とも前残りの展開を外から捩じ伏せる強い勝ちぶり。
重賞クラスの相手を問題にしなかった。
3走前のオパールステークスは雨の中でのレースなのでそこで結果を出している点も心強い。
力自体は充分足りるはず。あとは馬場や枠や展開などの運に恵まれればというところ。
それが今回になると思う。軸はこれ。
ナムラクレア。
陣営のコメントの通り、あと少しの勝ち運が欲しいという現状だと思う。
3走前の北九州記念が外枠発走からぐるっと大外を回らされるのを嫌って馬場の中ほどを突いたところで前が詰まる場面があり3着。
続くスプリンターズステークスが安全に外を回したことが当日の馬場傾向と嚙み合わず5着。
前走は内枠発走から中団あたりで運んで4角から直線も外を回さず伸びてきてきっちり先行馬を捕らえる形。さすがに貫禄勝ちだった。
力は当然上位で、道悪は何とも言えないところはあるが2歳時のフェニックス賞で出遅れながらテイエムスパーダをきっちり負かしているのでそれほど心配は要らないと見たい。
あとは枠順。決まった時の陣営の反応はよろしくなかったがそれはおそらく前走のような良馬場、もしくは2020年や2022年のような馬場を想定してのものだと思う。
それが前提なら確かに厳しい枠だが、今回に限ってはプラスに働く。
ウインマーベル。
前走シルクロードステークスは休み明けでプラス12キロ。余裕残しのデキで外枠には不利な馬場状態で、更に出遅れてしまっては勝負にならなかったのも仕方ない。
もともとレース運びは上手なタイプで荒れた馬場もこなしている。
2走目で適度に絞れてきてゲートさえまともなら大崩れはしない。
大外枠ということで、この馬もナムラクレアと同じく枠順の決定を伝え聞いた時の陣営の反応はよろしくなかったが天気予報通りなら不利にはならないだろう。
ロータスランド。
昨年の当レースは馬場も展開も向いて完璧な競馬だったが、勝ち馬ナランフレグに内を強襲され悔しい2着。
近走の成績は思わしくないが、陣営も「どんどん雨が降ってほしい」と公言するほど道悪は歓迎のクチ。
枠も昨年と同じ真ん中あたりでレースのイメージもしやすい。
良馬場にはなりそうもないので無視できない存在。
メイケイエール。
昨年のスプリンターズステークスが大敗。馬場と枠順が嚙み合わなかったのは確かだし右回りも今ひとつなのかもしれない。それでも釈然としないが一応はこれらを敗因としておく。
左回りの戦績は安定しており、特に中京1200mはベスト条件と言っていい。
昨年の当レースが5着。当時の馬場で8枠17番は厳しい条件だった。
それでも外を回った組ではこの馬だけが伸びてきており、力は見せている。
良馬場の方がいいのは間違いないが、あの内容なら道悪もそこまで心配しなくていいだろう。
2021年のような馬場になった場合にこの枠からどういう競馬をするのかちょっと難しいところがあるかもしれないが、それでも過度に評価は落とせない。
昨年や2020年のような馬場ならアッサリ勝ちまである。
他にも、馬場の変遷次第で内を突く形でも外を回す形でも臨機応変にできそうなナランフレグ。
道悪と久々の1200mがどうかだが勢いあるアグリ。
2022年や2020年のような天候と馬場になった時はトゥラヴェスーラ、キルロード、ウォーターナビレラあたりが穴で怖い存在になりそう。
もう高松宮記念は毎年中京の独特な馬場に悩まされている。
2021年のような馬場が自分のメインシナリオだが、もしそうならなかった時にはあっさり手の平を返す準備だけは怠らないようにしたい。
勝負気配、「C」としておきます。