第52回高松宮記念。
ただでさえ中京の芝は独特なのに、季節の変わり目で天候が不安定な時期ということもあって毎年馬場読みが本当に難しい。
おそらく昨年、一昨年に続き3年連続で道悪発表でのレースになるだろう。
しかし過去2年にしても同じ重発表でも昨年は雨中の開催で外差し馬場で一昨年は雨が止んでレース時には少し乾き始めてきている状態だったので内の先行有利の馬場となった。
最終週にBコースに変わるのは今回も例年通りだが昨年に比べるとまだ今の中京は馬場が荒れておらず、Aコースの先週でも内有利のレースが多かった。
今のところ、26日は夜まで雨が降りレース当日の27日は晴れの予報。
Bコース変わりで前日の降雨から少し回復した状態であれば、やはり内有利で外からの差し追い込みは厳しい馬場になるだろう。
もし想定より雨が長引いたり強くなったりすると、また昨年のような外差し有利の馬場になる可能性も充分なのでそのあたりに注視したい。
軸として信頼できるのはやはりレシステンシア。
ダノンスマッシュもグランアレグリアも引退し、ピクシーナイトは骨折療養中。
もうこの馬の順番だと陣営も思っていることだろう。
そもそも着外に敗れたのが1600mでのG1の2回だけで、1200mでは(1.3.0.0)。
そしてその2着3回はいずれもG1。短距離では崩れたことがない。
昨年のセントウルステークスは開幕週の高速馬場を先行押し切り勝ち。
スプリンターズステークスは好位から脚を伸ばし2着。
香港スプリントでは4頭が落馬する大きな事故の煽りを受けながらもしぶとく伸びて2着。
昨年の高松宮記念は道悪の中、中団から差す競馬でダノンスマッシュのクビ差2着。
今ならどんな競馬でもできるし、あらゆる馬場状態に対応可能。
昨年の高松宮記念にしても、浜中さんが川田さんに忖度しなければ勝てたんじゃね?と思う内容。(実際に忖度があったかどうかはわかりませんww)
最後の直線入り口でセイウンコウセイが少し外に膨らんだところでその後ろにいたダノンスマッシュはセイウンコウセイとラウダシオンの間にできたスペースを狙おうとしたが思った以上にラウダシオンの手応えが悪かったのでそこを突くのは無理な状況だった。
その時セイウンコウセイより外にいたレシステンシアが、セイウンコウセイが膨らんだタイミングで2頭分ほど余分に外に行ったことで新たにスペースが生まれそこをダノンスマッシュが突いて差し切ったレースだった。
素人がタラレバ言ってもしょうがないが、厳しく閉めていれば結果は違ったのでは…。
天気予報通りなら昨年ほど極端な外差し馬場にはならないだろうし、この枠なら好位で運ぶレースもイメージしやすいだろう。
ジャンダルム。
前々走のシルクロードステークスでは先行策から手応えよく直線に向いたように見えたのにサッパリ伸びず大敗。どちらかというと使われてよくなるタイプでレース間隔が空いていた影響はあったにせよ何とも不可解で、やっぱり右回り専用機か?というイメージを持ってしまう。
だが、新潟で勝ち鞍もあるし昨年のセントウルステークスでは開幕週の馬場で出遅れ絶望的な位置から直線だけの競馬で3着争いに加わってみせた。こう見ると能力は高いはず。
ゲートが不安定なせいもあって戦績が安定しないが、なぜか荻野Jが乗った時はちゃんと出て先団~好位で運べることが多い。何とも不思議な馬である。
これまで6人の騎手が乗ってきたが、ここに来て荻野極の継続騎乗は心強い。
左回りで不可解な負け方をすることがあるのが懸念材料ではあるが、真ん中の偶数番を引けたしこの馬本来の競馬がしやすいだろう。
ダイアトニック。
長い期間調子を落としていたが、ここに来て完全に復調した。
特に前走阪急杯は好位を取って終いもしっかり。昨年の夏~秋ごろは道中から全然進んでいかないような時期もあったのでようやく本来の競馬ができたと言える。
一昨年の高松宮記念も好位から脚を伸ばし、最後の不利さえなければ勝ち負けだっただろうという内容。
馬場も極端な道悪でなければ問題ないだろう。
雨上がりで内有利な状態を想定しているので枠はできれば真ん中~内がよかったが、
そのあたりは今何かとホットな「炎上の岩田」のエスコートに期待するしかない。
ロータスランド。
休み明けでプラス18キロだった前走京都牝馬Sが4角先頭の強気の競馬で押し切り勝ち。
本格化を思わせる内容だった。
道悪の経験が豊富で、高速馬場よりも時計がかかった方がいいのだろう。
1200mが初めてなので、これまでと同じような位置で競馬ができるかはわからない。
流れについて行けない懸念もあるが馬場の恩恵があれば侮れない存在。
クリノガウディー。
中京芝コースを得意にしており近走不振でも侮れない。
このまま予報通りに天気が推移するならば、一昨年に1位入線後降着した時と似たような馬場状態になる可能性がある。
仮に天候と馬場の回復が多少早まって稍重程度になったとしても、高速決着よりは時計を要した方が歓迎だろう。
さてグレナディアガーズとメイケイエールについてだが、馬場状態に大きく左右されそうな枠に入ったと思う。
昨年のような外差し馬場になれば一気に有利になるだろう。
今のところ、そうはならず内有利になるというのが自分のメインシナリオなので手を出しづらい。
多頭数の大外枠は不利になると思うので騎手の手腕でどこまでカバーできるか、というところ。
もしも明日、外差し有利な馬場になった場合はあっさりと手のひらを返す準備はしておこうと思っている(笑)
サリオスについては、そもそも自分はこの馬をあまり高く評価していない。
特に昨年のマイルチャンピオンシップはスローな流れで早目に前を捕まえに行く競馬をしたのに最後は逃げていたホウオウアマゾンに差し返されており、何とも物足りない。
まだ1400mすら経験していない状態でいきなりのスプリント転向も不安。
ただ、枠と馬場は大きく味方する可能性がある。
流れに戸惑わなければ奏功するかもしれない。
レシステンシア軸はすぐに決まったが、あとが難しい。様々な切り口での予想が成立しそう。
読みづらい要素が多く、勝負気配は「C」とする。
できるだけ頭を柔らかくして芝のレースを観察したい。