sphalt’s blog

馬券下手なオッサンのブログ。気まぐれで雑記もある…かも?

大阪杯 2022

第66回大阪杯

阪神は今週までAコース。先週の時点ではラチ沿いよりやや外が伸びていた印象だが、2日土曜の芝のレースではまた内が頑張っている。

3日のレース当日は少し雨の予報もあるが良馬場で迎えられそう。

今のままなら極端なトラックバイアスもなさそうで、内外フラットな状態になるだろう。

 

注目の展開面だが、やはりジャックドールがハナだろう。

ただ、隊列はスンナリ決まったとしてもペース自体は速くなりそう。

金鯱賞でジャックドールの2着だったレイパパレは前哨戦ということもあって序盤から

ゲートを出たなりの競馬で、無理にジャックドールを深追いしなかった。

今回はそこまで楽に逃げを打たすまいともっと積極的に運んでくるだろう。

同じく金鯱賞組のショウナンバルディも前走は本来の逃げる形が取れなかったので

今回こそ自分の競馬を、と陣営も意気込んでいる。

前走京都記念を積極策で勝利しているアフリカンゴールドの陣営もハナに行きたいとのコメント。

 

これら3頭がいずれも外めの枠なのでハナはジャックドールに譲ることになるだろうが、簡単に引くこともない。

前後する位置にウインマリリンも加わって先団を形成。

 

あと、エフフォーリア騎乗の横山武史Jはインタビューで相手関係について質問された時に「ジャックドール、ウインマリリン、レイパパレなど強い馬がたくさんいるので、しっかりとこの馬の能力を出し切って勝てるように頑張りたい」と答えていた。

自分が乗っていたウイン含めこの3頭の名前を挙げたということはやはり先行勢が強力だという見立てである証左。

エフフォーリアが早めに動いて前を捕まえにいく競馬をすれば、全体的に前がかりで緩みのないペースになる。

馬場と展開の恩恵を受けるのは差し脚質の馬になりそう。

 

 

まずはそのエフフォーリア。

内の偶数番を引き、並びを見てもいい枠に入った。

先行集団を射程圏に入れた好位で運んで自分から動いてそれを捕らえにいく正攻法の競馬のイメージがしやすい。

 

阪神コースどころか関西圏でのレースも初めてなのは少し気がかりではあるが、

中山で強い競馬をしているので内回りコースの形態自体は問題ないし、札幌への輸送も

経験しているのでクリアできる課題だと思う。

時計のかかる馬場でも高速馬場でも結果を出しているし、過度な心配は無用。

 

経験したことのないような極端な不良馬場にでもならない限り大崩れは考えづらく、

ここは素直に信頼する。

 

 

ヒシイグアス。

昨年の天皇賞秋は、中山記念勝利後の回復に手間取ってしまい休養が長引いてぶっつけでの挑戦になった。

状態面で今ひとつだった上、東京2000mでは不利な多頭数での外枠。

そんな条件の中で現役最強馬たちを相手に5着というのは大健闘と言っていい。

この馬自身は直線でジワジワ伸びてはいたがやはり道中でずっと外を回らされた分、最後は厳しくなった。

強い競馬をしており、本格化を思わせる内容。

 

前走の香港カップもまた大外枠。

レース前のプランでは好位で運ぶ作戦だったが違う形になってしまった、とはレース後の調教師のコメント。

序盤のポジション争いで内の馬群がずっとタイトだったのでこの馬が内に切れ込むスペースがなく、仕方なく後方待機から大外ぶん回しという競馬になってしまった。

 

しかしそのようなロスの大きい形でも最後の直線は豪脚を見せ、いったんは「差し切るか?」と思わせるほどの勢いだったが最後はラヴズオンリーユーの勝負根性の前に僅かに及ばなかった。

騎乗していたモレイラさんも、あの状態から差し返されるとは普通は思わないだろう。

ラヴズオンリーユーは川田さんが乗ってから「狭いスペースに押し込まれて馬の間に挟まれると加速する」という固有スキルを習得していたので相手が悪かったとしか言いようがない。

 

天皇賞秋の時点でこの先が楽しみだと思っていたが、それに続いてのこの香港カップ

レース内容でもう完全にヒシイグアスの強さが世間にバレてしまったと思う(苦笑)

 

もともとこの春も香港遠征の計画だったのがcovidの影響で変更になって少し予定に狂いが生じたようだが、それでも昨年の秋よりはいい状態とのこと。

エフフォーリア同様関西圏での競馬は初めてになるが、海外遠征で結果を出しているのでそこまで割り引く必要もないだろう。

 

一昨年のウェルカムステークスからずっとコンビを組んでいた松山さんが残念ながら先日の落馬負傷で休養となってしまい、鞍上がどうなるか気になっていたのだがまさかこのタイミングであの人が空いているとは思わなかった。

こんな御都合主義みたいなシナリオありですか?(笑)

 

鞍上に代打の神様を迎え、枠順も過去2戦の大外地獄から解放され真ん中付近の偶数番を引けた。

中団あたりでエフフォーリアをマークするような形をイメージしているかもしれない。

もうバレてしまっているのでオッズ的な妙味はないだろうが、素直に実力を信頼したい。

 

 

ジャックドール。

昨年のプリンシパルステークスで敗れた後、無理せず休養させたのが奏功し復帰後5連勝。

2000mばかりを使われ、毎回スピードの違いを見せつけ、しかも1戦ごとに時計を詰めて前走金鯱賞はついにレコードタイムを叩き出した。

前半5Fを59秒台で逃げて上がり3Fを34秒台でまとめているのだから恐れ入る。

ラップタイムの構成だけ見ればダイワスカーレットの強さを彷彿させるくらい。

更に、自身は内の偶数番に入り他のハナ候補はほとんど外枠ということで、枠の並びも言うことなし。一部の陰謀論好き界隈が騒がしいのも仕方なしかww

 

とは言え、タイムが優秀だったこの2走の金鯱賞白富士ステークスはどちらも開幕週の高速馬場でのレースなのでその恩恵もある。

実際、他の芝のレースでもかなり速いタイムが出ていた。

 

前走の金鯱賞でG1馬2頭を負かしたが、当然ながらレイパパレもアカイイトもあくまで休養明けの前哨戦仕様。

対してこちらは勝ちに行かなければならない立場だったし、昨年9月からずっと使われてきての5連勝だったので今回に更なる上積みを見込むのはさすがに厳しい。

昨年のレイパパレも同じく5連勝で大阪杯に臨みそれも勝利して6連勝を達成したが、

もっと間隔を空けて使われていたので今回のジャックドールとは過程が異なる。

あと、5連勝中は全て左回りを使われていて右回りでの勝利は未勝利戦まで遡るのでその点も克服できるかどうか。

 

枠の並びから考えればハナには行けそうだが、これまでほど楽に逃げさせてもらえるとは思えない。

 

越えなければならない壁はまだまだある。

エフフォーリアとの2強対決!などと煽る向きもあるがそこは冷静に、あくまで相手候補の一角になる上がり馬であると見ておきたい。

 

 

アカイイト

阪神の内回り2200mで行われた昨年のエリザベス女王杯は4コーナーから直線入り口にかけてひとマクりで先団に並びかけてくる走り。

今回も1F短いだけで同じ内回り。このコース形態がよほど合っているのだろう。

とは言っても近走は後方からのレースが多かったので、いくら得意コースでも今回の相手ではさすがに厳しいか、と思っていた。

 

しかし前走金鯱賞はいつもより前めの位置につけるレース運びで3着。高速決着にもある程度対応できるところを見せ、脚質に幅も出た。

新たな競馬のパターンを前哨戦で試して本番に臨むという過程は好感が持てる。

 

先行勢が厳しいペースを作り、この馬は中団あたりでうまく運べればアカイイトのマクリ差しが生きる場面があるかもしれない。

 

 

レイパパレ。

前走金鯱賞はジャックドールに突き放されての2着。

だがそもそも無理をさせていないし、この馬としては力む面がマシになり折り合って走れていたように思う。前哨戦としては悪くない内容だったと思う。

川田さんもこれまでより我慢がきいていた、と評価している。

 

上積みを見込める今回どういうレースをしてくるかだが、香港カップの内容を見ても控えて味があるとは思えないのでやはり前走より積極的に、できればジャックドールに鈴をつけに行くような競馬を組み立てようと考えているのではないか。

もしジャックドールが思ったより行けないような事態になれば、自らハナに行くことも

想定しているだろう。

以前と比べると力んで走る面が改善傾向にあることで、ハナに固執しなくても競馬ができそうなのはかなり大きい。

この馬にはやや距離が長い2200mを使われていた昨秋とは違った姿を見せられるはず。

 

あと雨の予報が出ているが、今のところは大した降雨ではなさそう。

もし昨年のように午後からいきなり豪雨になって急激に馬場が悪化するようなことがあればこの馬にはプラスになる。

 

 

ウインマリリン。

期待されていた昨年のエリザベス女王杯は状態が整わず残念な結果になってしまったが、今回はある程度立て直せているとのこと。

 

関西圏では結果が出ていないが、中山の鬼なので阪神内回りのコース形態そのものは向くはず。

まず昨年のエリザベス女王杯は度外視でいいし、一昨年のエリザベス女王杯は外差し決着となり決め手を見せた差し馬が上位を独占する展開で先行した馬の中では唯一掲示板に残った。

距離的に厳しい挑戦だった昨年の天皇賞春でも5着に頑張っている。

馬券圏内にあと一歩届いていないだけで、内容は悪くないので関西への輸送がダメということはないだろう。

 

実戦ではいつもソツなくいい位置が取れる馬だし、松岡さんも「流れに逆らわず乗りたい」とコメントしている。

状態さえ戻っているなら、という条件付きだが侮れない存在。

 

 

ステラリア。

前走金鯱賞は極端な高速馬場に対応できなかったし、左回りより右回りの方がいいタイプのようにも思う。

 

エリザベス女王杯2着の実績があるとは言えさすがにここではまだ格が落ちるのは否めないが、今回と同じ内回り2000mの忘れな草賞が強い勝ち方で時計も優秀だった。

秋華賞は内枠で出遅れたことが致命傷になったが終いは脚を使えている。

コース相性はいいので、前崩れにでもなって展開が向けば食い込みがあるかもしれない。

 

 

 

もうエフフォーリアとヒシイグアスで決まり!

個人的な勝負気配も「A」だ!

 

…と言いたいところだが、2頭とも阪神未経験だし天候もまだ不確定だしジャックドールにあっさり勝たれても驚けないので控えめに「B」としておきます(苦笑)

 

速い流れになるだろうが、それでも先行馬の方が強いと見るかどうかが競馬ファン達の予想の分水嶺になりそうである。