代替開催の京都は最終週だが、Dコース替わりの先週でもかなり時計が速かった。
京都芝はまだまだいい状態を維持している。
京都競馬場が改修工事中の期間の阪神競馬場での代替開催時も長期の開催にもかかわらず終盤までいい状態を維持していたので、工事による変則日程の場合はJRA側も馬場の傷みを抑えるための工夫を施してきている。
実際、最近発売された小島友実著「馬場のすべて教えます2」という本の記事の中でもJRAの馬場造園課職員が京都競馬場がロング開催となることを踏まえていろいろ対策をしていると明言しているので興味のある方は読んでみるといい。
路盤改修により水はけが向上した上に今年は開催日程を見越した対策も打たれているだけあって、先週のマーメイドステークスの高速決着も納得といったところ。
この1週間、メディアがさんざん週末は大雨だ大雨だと煽ってくれたおかげですっかり道悪が確定みたいなオッズになっている。
しかし、今年の安田記念時のように結構雨が降っても馬場はいい状態を維持したまま、というケースも一応視野に入れておかなければならない。
このあたりはもう綱引き状態で判断が難しいが、当日の6レースと9レースの芝外回りなのでそこの時計や上がりの具合を指針にするしかないだろう。
梅雨どきの天気予報はアテにならないことが多いので注意は怠らないよう努めたいが、基本的には今の予報通りレースまで相当な雨量があるというのをメインシナリオとしたい。
ならば馬券は⑦プラダリアから。
現在5番人気。道悪実績も京都コース実績も確かで、鞍上は宝塚記念と相性抜群の池添さんということでまぁ妥当なところだろう。
G1実績が(0.0.0.5)ですっかりG2大将となってしまったが、その原因の1つがこの馬の上がりにある。
ディープインパクト産駒にしては珍しいタイプで1度もラスト3Fを34秒以下で駆けたことがない。
スピードと切れの勝負だとどうしても分が悪い。
それでも一昨年のダービーはハイレベルメンバーの中で5着だし、昨年の宝塚記念も速めのペースになり外からの差し追い込みが上位を独占する中で内を通った馬では最先着の6着。メンバーも強かった。
速い上がりが求められるレースにならなかった時は力を発揮できている。
昨年の京都大賞典は重馬場、今年の京都記念も冬枯れの荒れた馬場だった。
どちらも好位からしぶとさを活かす形で勝利しており、時計のかかる京都外回りはピッタリ。
明日は念のため芝外回りのレースを見て、天気の割に速いタイムや上がりが出るような馬場になっていなければ軸はこれで決まり。
④ドウデュース。
昨年のフランス遠征で大敗しているので道悪はダメなのか?とも思われているようだが、ロンシャンの重馬場と日本の重馬場は全く質が異なるので参考にしない方がいいだろう。
実際、日本国内では道悪で強かったタイトルホルダーやクロノジェネシスでもロンシャンの道悪には適応できなかった。
「日本の馬場ならある程度の道悪なら大丈夫だろう」という調教師のコメントが全てだと思う。ある程度、というのがポイントになりそうでさすがにドロドロの不良馬場にまでなった場合は割り引きたい。
想定より雨が早く止んだりすれば、過度に馬場適性を気にしなくてもいいだろう。
②ジャスティンパレス。
京都にも実績があるディープインパクト産駒ということで、良馬場なら文句なしでこれが軸と思っていた。
昨年の天皇賞春を稍重で勝っているが当時は馬場の回復が早く、同日の芝のレースを見てもそれなりにいい時計が出ていた。
このジャスティンパレスもドウデュース同様、「ある程度」なら何とかなるというところだろう。重以上なら割引。
⑫ブローザホーン。
完全に過剰人気でオッズ的には穴馬ではなくなってしまったがそれでも狙わざるを得ない。
前走の天皇賞春でも他の上位勢はある程度うまく内を通ってきたのに対し、この馬は大外ぶん回しの大味な競馬で2着。
京都は得意で道悪実績も豊富。不良馬場でも圧勝した実績がある。
本質的には3000m超の距離よりもう少し短い方がよさそう。
戦ってきたメンバーからすればまだ格下な感じがあるがこのまま雨が続くなら上位評価。
①シュトルーヴェ。
前々走の日経賞は荒れ馬場で差し切り勝ち。前走目黒記念はダービー当日の内有利なパンパン高速馬場で58.5キロを背負って大外一気を決めた。
全く質の異なるG2を2連勝しておりかなり力をつけている印象。
ここでいきなり通用してもおかしくないと思う。
道悪に関しては未知数だが時計のかかる中山の馬場はこなしているし、馬場の荒れた新潟でも圧勝している。新潟に関しては未勝利戦でのものなのでアテにはできないが、それでも一応ドウデュースやジャスティンパレスよりは道悪実績があることになる。
案外こなせないものか…と淡い期待を持っている。
枠は正直いいとは思わないが、そこはレーンさんに期待するしかない。
あとは、もし不良馬場にまでなれば⑤ディープボンドや⑧カラテをちょっと押さえることも視野に入れておきたい。
③べラジオオペラは距離適性が2000mまでという印象だし⑩ローシャムパークは道悪適性に疑問。
⑨ソールオリエンスは皐月賞のレースぶりから道悪巧者と言われているが、ペースが速くなって展開も向いたし馬場のいい外目をずっと通れたのも大きかった。
また、半兄がマイラーのヴァンドギャルドで他のきょうだいも短距離志向が多い。
これら3頭はちょっと手を出しづらい。
今週の始めの時点で雨ならばプラダリアとブローザホーンと思っていたので、このまま雨が降り続くならば過剰人気気味でも初志貫徹でワイド7-12は買うべきだろうと思っている。
まずは明日の6レースと9レースに注目である。
勝負気配「C」としときます。